過去ログ - キョン「戯言だけどな」
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583:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/15(火) 20:09:53.47 ID:itzVSEe30
「勿論、この事を理解しているのは少数ですね。涼宮さんに関わった人以外は誰一人この事態に気付いていません。これは……ちょっとしたスペクタクルですよ。機関でも別部署の人間はその事実を知りませんでした。きっと浦島太郎ってこんな気分だったのでしょうね」

タイムトラベル初体験の古泉は電話越しでも分かる程にテンションが高い。いや、もしかしたら俺の「早く本題を言って俺を眠らせろ」ってな感情がソイツをウザったく思わせている可能性も否定出来ないか。
どっちにしろ、って話だよな。

「あー、悪いが古泉。要点のみを掻い摘んで俺に説明してくれ。電話してきたって事は何か要件が有るんだろ? それをさっさと済ませてくれないか。実はも何もない。普通は爆睡してるような時間帯なのは分かるな?」

「分かります。ああ、申し訳ありません。火急の要件という事も無いのですから明朝に回すべきでしたね。僕とした事が考えが至りませんでした。そこは謝罪します」

眠い。眠りたい。だってのに古泉の説明を聞いておかないと気になって眠れないだろう予感がする、このジレンマ。本音を言えば今すぐ電話をぶち切ってやりたい。どうせソイツの口からは俺の自己嫌悪を促す言葉しか出ては来ん。分かってる。

「先ずは……そうですね。おめでとうございます」

……ごめん、ちょっと意味が分からない。なんでいきなり俺は祝われてるんだ?

「詳細を説明しろ」

「いえ、これは僕の口から説明するまでもないでしょう。明日明後日のSOS団二年参りの時にでも理解出来る事と思います」

「嫌な予感しかしないんだが」

「いいえ。言いましたよね。これは間違いなく喜ばしい事ですよ。機関などは既に祝賀会の準備が始まっています」

……寝汗ではないものが携帯を握り込む俺の手を湿らせる。度重なる非日常経験により培われた俺の緊急警報はアラームレッド。残念な事に悪い予感にばかり限って外れた事が無い優れモノだ。


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