99:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/28(金) 21:46:15.58 ID:64Dz4WvU0
ともあれ、心配事は消しておくに越した事は無い。その中に周防みたいなヒューマノイドインターフェイスがいないとも限らなかったしな。考えは柔軟に。常に最悪の状況を想定しろ。俺が今夜学んだ事の一つだ。
「大丈夫なのか、朝倉?」
「うーん……そうね。多分、大丈夫じゃないのかな?」
簡単に言ってくれるぜ。だが、あっけらかんと言い放つ所を見ると、信用して良いんだな? 信用させて貰うぞ、オイ。
「っていうか。相手に天蓋領域が居た場合は、そのインターフェイスを感知出来ないと思う。えっとね。貴方にも分かるように説明すると天蓋領域と私たちって周波数が根本的に違うのよ。ラジオの電波とテレビの電波を想像して貰えば良いわ。
干渉……つまりノイズを相手に与える事は出来るけど、基本的に別物。貴方たちは一緒くたに『宇宙人』って括っちゃうけど」
「現場に着いてみないと何とも言えない、って事か?」
「そゆことね」
……そりゃまた……予想を立てづらい話だな。……だが。だが、今日今夜に関して言えばそうでもない。
最も俺たちにとって悪い予想がベスト。
「あー、一つ聞かせてくれ、朝倉。その、なんだ。情報コウセイってのに距離は関係有るのか? 例えば長門の近くに居ないと苛む事は出来ない、だとかさ」
「そんな事ある訳ないじゃない。地球の裏側からだって連絡を取り合えるのよ、私たちは。ううん、地球に限定する所から既に大間違いかな」
……そうかい。だったら……あーあ、やれやれだ。神様はやっぱり楽すんのを許しちゃくれないらしいね。
「常に最悪の状況を想定しろ、か。恨むぜ、戯言遣い。俺の性格が捻じ曲がったらどう責任を取ってくれるってんだ?」
空に向けてボヤいた。今頃はファミレスで暢気に正義と悪の停戦交渉をやってる最中だろうよ。はーあ。あの時はまさか、こんな風に走り回る羽目になるなんて思ってもいなかったぜ。
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