115:『吸血殺し編』:第3話 ◆K/7LL5shls[saga]
2011/01/21(金) 22:08:51.95 ID:wcyIh8vL0
―――『1ケ月前』
―――『イタリア』『ネアポリス』
アニェーゼ「ここですね」
例のキテレツな恰好のまま、
アニューゼが訪れたのはネアポリスの下町の、とある小さな料理屋だ。
ここ今日、ある人物に。彼女にとっては忘れ難い一人の恩人に会う。
アニェーゼ「………」ゴクリ
本当に、本当に久しぶりの事だ。
緊張のあまり、アニェーゼは思わず生唾を飲み込んでしまう。
アニェーゼ「……えい」
覚悟を決めて料理屋のドアを開けると、
中にいた全員の視線を一斉に集めてしまう。
中に居た客は僅かに3人。
全員、彼女の見知った懐かしい顔だった。
変なヘアバンドを頭に付けた、可愛らしい少年。
変な帽子の、ワキガの臭そうな青年。
そして、オカッパ頭の見目麗しい青年…
ネアポリスの裏事情に通じた人間ならば、
その3人が、たった3人で、共も連れずにこんな場末の料理屋に居る事に驚愕したに違いない。
何せその3人は、今やこのネアポリスの裏では知らぬ者も無い3人であり、
特に、3人の内の1人、オカッパ頭の見目麗しい青年は、現在のネアポリスの裏の『顔役』とでも言うべき人物なのだ。
アニェーゼ「ひさしぶりです…ブチャー」
???「ああ…久しぶりだな。アニェーゼ」
青年は、はにかんだ様子のアニェーゼに、優しく微笑みかけた。
青年の名は『ブローノ・ブチャラティ』。
今、この『ネアポリス』の『ギャング組織』を率いる若き『ボス』であった。
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