35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/24(月) 22:36:04.89 ID:euNg3scAO
翌朝の八時に目次はやっと意識を取り戻し、少し話せるくらいになった。
先生は目次と俺のために朝食を買いに出ていった。
「大丈夫かい?」と俺は言った。
「ええ、なんとか」
「君が言っていた魔術師にやられたの?」
「ええ、そうみたいね。私の持っている魔導書を奪いにきたの」
俺はその事がどうしても納得いかなかった。
「君は今、十万三千冊の本を持っているの?」
「そうよ。…いえ、『覚えている』のよ」
「『覚えている』?」
「そう。私は一度見たものを決して忘れないの。知識だけが延々と積み重なっていくのよ。そういうのってわかる?」
俺は大きな水槽に水が注がれる様子を想像した。水槽はあっという間にいっぱいになり、水はフローリングの床を濡らしてしまった。
「それより、君はどうして俺の部屋の前にいたんだい?」
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