過去ログ - 病院坂黒猫「犯人はあなただ」《シロクロワールド》
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/01/22(土) 00:58:05.63 ID:buC7KwkN0
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 既に辺りも暗く、小柄な殺人鬼でも出そうな時間帯。街灯に照らされた道を愛すべき崩子ちゃんのいる、なんて本人の前で言ったらナイフが飛んで来そうだけど、とにかく崩子ちゃん達のいる我が骨董アパート改めて塔アパートへ向かって歩いている。
 三年くらい前はまだ物騒だと言われた京都だが、現在はもちろんそんなことはなく、また落ち着きを取り戻していて、まだ午後の七時台だというのに呑みに行くために路地を歩いている人がいる。
 前方三十メートル先にコンビニを見つける。
 缶コーヒーと、今頃部屋で頑張ってくれているであろう崩子ちゃんにケーキでも買って行くかと思いながらそのコンビニに入った。

「あれ? 先生じゃないですか?」
 男一人でケーキコーナーにいるという、羞恥の際に立たされていたのを救ってくれたのは妖ちゃんの幼馴染の平沢良くんだった。

「ん、ああ。良くん。どうした?」

「いえ、ただの買い物です。先生は授業終わったんですか?」

「うん、いまね」

「へー」
 良くんの視線がぼくの手元に落ちる。

「どうした?」

「いや、先生でもケーキとか甘いもの食べるんだなぁと思いましてね」
 すこし含みを持ったような笑みの良くん。いや、そんな顔で見ないでくれ。

「ぼくのじゃないよ。まあ妹にね」


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