過去ログ - 悪魔「異界の門を開いたのはお前か」
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/27(木) 16:53:36.24 ID:isal5xAAO
悪魔「……学校?」

人狼「学校だな。お前に着いた匂いに混ざる、血と精液の臭いを辿って来たが……」

悪魔「ふむ。いつの時代も春機発動期の男は性の事しか頭に無いのか」

人狼「いや。恐らく職員だろう。中年の臭いだ」

悪魔「……なるほど。現代に悪魔が呼ばれん理由がわかった気がするな」

人狼「こっちだ」

 すでに日が暮れているが、いくつかの教室には灯りが灯っていた。
 人外の二人組が知るところでは無いが、定時制に通う生徒達だ。
 人狼が時折、深く息を吸い込みながら、進む。
 正面玄関には入らず、右回りで校舎裏へ、渡り廊下の窓から中へ。
 明かりは無かった。

人狼「この扉の向こうに居る」

悪魔「食堂の様だが……ここで働いているのであれば、容易に血を飲ませる事が出来るな」

人狼「そんな事はどうでも良い。狩りを始めるぞ」

 牙を剥いて宣言すると同時に、扉を蹴り破った。
 派手な音を立てて、それらは扉として役立つ事はなくなった。
 厨房から、一人の男が飛び出して来る。
 頭髪の薄い、くたびれた中年だった。
 低く唸りをあげる、獣の耳を有する人狼を認知する前に彼は、机の幾つかを巻き込みながら、その身を壁に叩き付けられた。
 しかし、生死すら危ぶまれる拳を受けながら、彼は咳き込んだのみに過ぎなかった。

悪魔「……こいつが吸血鬼か」

中年「……あいつの言う通りだったようだな。悪魔か、お前」

悪魔「いかにも……と、言いたいが、お前を殴ったのは人狼と呼ばれる物だ。お前達とは犬猿の仲だろう?」

 狩人は、血気盛んに唸り、獲物を見据えるのみ。


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