過去ログ - 悪魔「異界の門を開いたのはお前か」
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32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/01/31(月) 23:36:48.18 ID:ysW3NZdAO
 この事態が大衆に晒された時、被害を被るのは自分だ。
 そうだ。そうに違いない。
 仮に当初の予測通りの、戦力分断が目的だとしても、人狼の動きに気を配っていれば、対応は不可能ではない。

中年「……望み通りぶっ殺してやるよ!!」

 吸血鬼が一斉に悪魔へ噛み付く。
 一瞬にして首に覆われた悪魔だが、果たして彼の考えは?
 やがて、群がりの内側で多くの血を貪った者が、這い出て来る。
 中年は、吸血鬼にも飽腹と言うものがあるのかと、納得した。
 這い出てた者達は一様に地に転がり、苦しげに呻いているのだ。
 ひょっとしたら、悪魔の身体には無限に血が流れているのか、と言う疑問が生まれる。
 地に堕ちた首が増えて行くのだ。
 やがては悪魔に食らいつく者は居なくなった。

中年「……くそ!」

人狼「……どういう事だ?」

悪魔「……お前なら、少し考えれば分かるだろう?」

 見るも無残――原型を留めぬ、肉塊と呼ぶべき姿の悪魔がむくりと起き上がった。
 ボロボロと肉片がその姿から剥がれ落ちた。

悪魔「人の姿と言うのは便利だ。それはさて置き……もう少し上品に食事したらどうだ、お前ら」

中年「いったいどうなってる……!!」

悪魔「吸血鬼と言うのは、生ける者に流れる血を糧にしている。……お前やその首共も、それは変わらないらしいな」

人狼「ああ……、そうか。お前の身体は死んでたのか?」

悪魔「正真正銘の半死半生と言ったところか? 魔方陣から出る際に半分殺しておいた」


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