過去ログ - 一方通行「いい子にしてたかァ?」
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74:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2011/01/29(土) 21:35:04.28 ID:ChlwkKn80


「おわ、寝過ごした」


美琴は時計を見ながら慌てて着替える。
勿論、想を起こしてしまわないように、物音は出来る限り立てないように気を付ける。
想はウサギの抱き枕を抱きしめて未だに眠りの園にいるようだ。
ジーンズを手にしたまま、下着姿で愛娘の寝顔に見惚れる比較的駄目な母親。
あどけない寝顔に、顔を蕩けさせていた美琴は、我に返ると頬をぴしゃりと叩く。


このままでは気付いたら一時間経過という事態になってしまう。


名残惜しいが、早く大学に行かなければならない。
ジーンズを履き終えると、想の寝顔にそっと近づく。


ちゅっと赤みをおびたほっぺたに唇を当てる。


柔らかな感触はいつまでも触っていたくなる。
それを鋼の精神力で抑え付ける。


「いってくるね想ちゃん。ママ研究頑張ってくるからね」


カバンの中の資料を確認しながら、娘に語りかける。
後ろ髪引かれる思いを決死の覚悟でふりきりながらリビングに行くと、
新聞を広げた白い青年の姿が目に留まる。


青年は呆れたように美琴を見る。


上から下まで、品定めするような視線に、美琴は居心地が悪くなる。



「お前なァ……もう少し早く起きろよ。ノーメイクってどうなンだ?」

「う、うるさいな。私はノーメイクでも十分イケてるのよ」

「誰情報?」

「い、妹よ。文句ある?」

「滅茶苦茶身内贔屓じゃねェか……ま、いいか。ホラよ」





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