過去ログ - 一方通行「いい子にしてたかァ?」
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804: ◆d85emWeMgI[saga]
2011/03/04(金) 00:13:33.00 ID:aFMkGtcL0
「へぇ〜〜その無駄に伸びた髪はどう説明するんですか」
「切るタイミングを逸しただけですゥ」
「切らないで、って超お願いされたんですよね“あーくん”」
「知らねェなァ……」
「青い髪ゴムよく似合ってるじゃないですか」
「……チッ」
ニヤニヤと絹旗が一方通行の首の後ろへ視線を送る。
白い髪に、青いゴムが爽やかなコントラストになってよく映えている。
想がバレンタインに贈ったプレゼントだ。
絹旗、佐天、初春、垣根、そして一方通行と自分用に、色違いのゴムを贈った。
想からプレゼントされた時、子供のお小遣いで買える範囲であり、且女の子らしい少しませたプレゼントだと、絹旗は微笑ましくなったものだ。
それを、この男が毎日髪を縛るのに活用しているということを、美琴経由で絹旗はとっくに知っている。
「それより…折角おごりだっつってンのに、こんな場所で良かったのかよ」
手遊びのように、空になったナゲットの箱を潰しながら一方通行は釈然としない顔を浮かべる。
和洋中と、おススメの店ならばいくらか心当たりがある。
どうせ奢るなら、美味い料理のお店に連れて行ってやりたいという男心は一方通行とて同じだ。
「わかってませんね〜」
絹旗はわかっていないな、とばかりに肩を竦める。
「わかってませんね〜」
「何故二度言った」
「超わかってませんね〜いいですか。B級映画はポップコーン。いえ、贅沢を言えば油っぽくて味の濃いスナック菓子。
映画鑑賞後はジャンクフードでパンフレット片手に語り合う。モスなんて邪道。マックもライト過ぎます。ロッテリアがベター。これこそがジャスティス」
「で、此処か…」
絹旗の熱弁にげんなりしながら、店内の賑わいを眺める。
小さなテーブルに椅子を集めておしゃべりに花を咲かせている女子高生。
顔を寄せ合って雑誌を見ながら、あれこれと話しているカップルは次の行き先でも決めているのだろうか。
携帯ゲーム機を持ち寄っている中学生達にいたっては、外出の意味をわかっているのか疑問だ。
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