過去ログ - 一方通行「いい子にしてたかァ?」
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806: ◆d85emWeMgI[saga]
2011/03/04(金) 00:19:02.87 ID:aFMkGtcL0
「初恋ってのは実らねェモンだ。あんまり気にすンじゃねェよ」
「してませんから!!」
やけに年上ぶった物言いが、癇に障る。
絹旗はぶすっと膨れて、上目遣いに睨み付ける。
一方通行が「どうした?」と心からわかっていないとありありと顔に出す。
舌打ちの一つくらいしてやりたいのを、グッと堪える。男の前で舌打ちする女など、それだけでマイナスだ。減点どころの騒ぎじゃない。
「そんなもん、と〜〜〜〜〜っくの昔に終了してるんです。今更見当違いの心配とか超止めて欲しいです」
初恋だったと仮定しても、そんなもの六年前には完全に終わっている。浜面と滝壺の結婚で。
そもそも、浜面に仄かな想いを抱いていた期間よりもずっと長い時間を捧げていて、しかも結構自分でもバレバレなくらいにわかりやすいオーラを放っているのだ。
いい加減気付けこの超馬鹿野郎、と喉元までこみ上げてくる言葉を絹旗は呑み込む。
「そういえば、今もお小遣いは少ないそうですね、この前愚痴ってました。
浜面のことですから、どうせバニーの出てくるエッチぃのとかキモイ買い物しか用途ないので滝壺さんGJですけど」
「ピンクのヤツ、あれで中々の手綱捌きだからなァ…侮れねェよ」
「そういえば、ご近所さんでしたもんね」
「下の階が浜面ン家なンだよ。ピンクとはスギモトさン家で週一で和食を教えてもらってンしよ」
「誰ですかスギモトさんって……教えてもらってるって、滝壺さんと一緒に?」
「ああ。アイツ結構暇を持て余してっからな…つか、茶飲み友達」
「嘘ッ!?」
「ホント」
人妻と、二人でお茶飲んでるんですかこの超エロモヤシ。
滝壺に限ってそんなことはないとはわかっている。わかっているが、それでも胸中穏やかではいられない。
自分がいないところで、女と二人きりという話をされるのも気に入らないが、平然と自分にすることが気に食わない。
そんな絹旗の思いなど露ほども知らず、女子高生の集団を見ながら一方通行は打ち止めもこんな風に年相応に友人達と過ごしているのだろうかと考える。
自分とは違い、交友関係を広げるのが上手い彼女のことだ、自分が心配する必要もないだろうが、父親代わりとしてはやはり気に掛かる。
そんな思いを抱きながら少女達を見ていると、彼女達がチラチラと見ているのに気付く。
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