過去ログ - 侍「なぜ俺の家に童女が……」 幼女「ムニャ……」
1- 20
1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/30(日) 23:47:24.29 ID:Xf5cioAAo

 おや、そこのあなた。お暇そうな顔をしていらっしゃる。
 ははあ、この平かな世の中、少々平和が過ぎて退屈するのも無理ありますまい。
 春の陽気がそれをなお後押ししているようでございますなあ。

 おや、退屈ゆえに何か面白い話をなせと。
 しがない物売りめになんと難題をお出しになる。
 まあいいでしょう。とっておきの話を持ち合わせておりますのでそれをお披露目いたしましょうかな。

 これはあるお侍と童女の話にございます。
 二人の小さな、しかし苛烈な物語にございます。

 ああ、これから話すものは作り話でございますから、小さきことにかりかりしないように。
 これだけはお約束願いたい。

 ――さて、物語は賽の音より始ります。
 からころからころ。賽の音より、始まります……



2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/30(日) 23:48:35.42 ID:Xf5cioAAo

「さあ張った張った!」

「丁!」

以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/30(日) 23:49:42.16 ID:Xf5cioAAo

 この物語の主役の一人、お侍の源次郎にございます。
 とはいうもののお侍とは名ばかり。浪人であったそうで。
 剣術よりも酒と博打が好きな不良でございました。

以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/30(日) 23:50:14.74 ID:cjr1edwAO
ペロッ!
これは…俺得のスレだ!


5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/30(日) 23:51:30.31 ID:Xf5cioAAo

侍「うー、冷える冷える。まだまださみいなあ」


 ガラガラ!
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/30(日) 23:52:10.53 ID:Xf5cioAAo

 明け方に家に帰りますと、お侍の薄い布団の中ですやすやと童女が眠りよったんですなあ。
 お侍はしばらく吃驚して口がきけなかったそうでございます。

 しばらく唖然としたのち、童女を叩き起こして、お侍はあるところに向かったそうで。
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/31(月) 00:03:39.49 ID:z8uU2vwAO
おう 今度また来るぜぃ!
掛け軸は要らないけど


8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/31(月) 00:12:08.48 ID:8NSnnKtAO
コレはかなりの良スレの予感


9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/31(月) 09:38:23.57 ID:1X9079tDO
これは期待


10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/31(月) 21:19:18.06 ID:Zz2isvubo

 おや、いらっしゃいましたな。
 まあまずは粗茶でも。要らない?
 ははあ、そこまで先を聞きたいとなれば仕方ありません、早速お話いたしましょう。 

以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/31(月) 21:19:50.00 ID:Zz2isvubo

侍「おい、権蔵爺!」

「なんだうるさい……」

以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/31(月) 21:20:25.66 ID:Zz2isvubo

 道端の粗末な茣蓙の上から身を起こしたのは、一人の男にございました。
 物乞いの権蔵という者で、この寒い中ほぼ裸の恰好でそこにいたそうで。

 眠そうな目をこするのは左腕。右腕はございません。隻腕です。
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/31(月) 21:20:53.45 ID:Zz2isvubo

物乞「……おお、源次郎ではないか。いったいぜんたい、こんな明け方になんの用だ」

侍「こいつだ!」

以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/31(月) 21:21:28.47 ID:Zz2isvubo

 童女は二人のかましいやりとりを、きょとんとした目で見つめるのみだったそうでございます。
 その目はまだ眠そうで。
 ただ、それはまだあどけない顔に、よく似合っていたようですなあ。

以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/31(月) 21:23:06.08 ID:Zz2isvubo

侍「最初は猿が家にいやがって、次が狼、そん次が熊と来て、今度は虎でも来るかと思えばしょんべん臭え童女と来たか! てめえは一体何がしたいんだ!」

物乞「はっはっは、少しは落ち着け源次郎。まずは話を聞いたらどうだ」

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/31(月) 21:23:52.55 ID:Zz2isvubo

 勢いよく振り向いた先に物乞いの姿があったので、お侍はびっくらこいて仰け反った。
 その背中を、そっと支えたのが例の童女。

 お侍は、きょとんと振り返りそれを見下ろしたのでございます。
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/31(月) 21:26:34.48 ID:Zz2isvubo

侍「ならさっさと要点を言えってんだ! こっちは早く寝てえんだよ!」

物乞「要点だけなら簡単だ。その童女を預かれ」

以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/31(月) 21:28:36.92 ID:Zz2isvubo

 言うが早いか、物乞いは街道をさっさと歩きだしたのでございます。
 何か言おうとした機先を完全に制した形であったゆえに、お侍は完全においてけぼりを食ったそうな。
 物乞いの足はなかなか早く、みるみる内にその背中が小さくなりました。
 お侍は追いかけるのも馬鹿馬鹿しくなって、街道を反対に、つまり村の方に歩き始めたそうな。
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/31(月) 21:29:55.60 ID:Zz2isvubo

侍「あー……」

幼女「……?」

以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/31(月) 21:30:39.29 ID:Zz2isvubo

 さて、今日の分はここまで。
 お話が聞きたければ、また明日いらっしゃい。
 先ほど急な用事が入りましてな、このいやしい物売りめは大事な話をしに行かなければならないのでございます。

以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/31(月) 21:54:07.59 ID:z8uU2vwAO
>>20 乙でした。
先日 箸の先の部分が折れたからな…
よし、買いだ。


270Res/115.65 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice