34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/02(水) 03:56:09.72 ID:xCJ53iVR0
ところが、何とも都合の悪い事に、悪戯の対象はセミだけでは終わらなかった。
「きゃあああぁっ!!」
今度は一年生が部活中に、学校の植え込みに大量のトンボの死骸を見つけたのだった。
そしてやはり、それを聞きつけて現場に向かってみると、
『ボー太の墓』
またアイスの棒。墓に見立てたアイスの棒が死骸の真ん中に刺してあった。
また噂が尾ひれをつけて学校を飛び回る。
「今度はトンボだってさ」
「知ってる。っていうか一緒に見に行ったじゃん」
「そうだっけ」
憂をチラリと見ると、複雑そうな顔で俯いていた。純の目にはそれが、ただ単純に不安に怯えている姿として映ったらしく、
「大丈夫だって、憂、そんなに心配する事無いって。どこかの馬鹿か、JK驚かして興奮してる変態の仕業だから。呪いとかじゃないよ」
「むしろ呪いよりそっちの方が十分怖いんだけど」
「そう?」
「そうだよ。憂もさ……あ、あんまり気にしないほうがいいよ」
「梓ちゃん?」
憂が顔を上げてこちらをジッと私を見つめた。
吸い込まれそうになる、鈍い琥珀色の虹彩。大きく開いた瞳孔。
不謹慎にも、その表情に少しドキッとした。
「憂はもう少し肩の力、抜いた方が良いよ」
いや、これは恋愛感情からくるアレとは違う……多分。自信ないけど。
「……ありがとう、梓ちゃん」
なんてね。何考えてるのよ私。
惚けた呑気な考えを捨てる。
ひょっとしたら、憂は、私が事の真相に気付いている事に気付いたのかもしれない。
私はどうするべきなんだろう。
……。
……。
……。
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