39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/02(水) 05:37:45.05 ID:xCJ53iVR0
「わかりました。今から戻りますので、ちょっと待っててください」
『悪いな、梓……本当は、私達だけでどうにかしたいんだけどさ』
「水臭いこと言わないでください。あと、律先輩に弱気な声は似合いませんよ」
『……ありがとな』
電話を切り、空を仰ぐ。
アクションを起こすには少し遅すぎたのかもしれない。
……。
「急に呼び出して悪かったな。ほい、これ梓の」
律先輩からポカリを受け取った。
一息に飲み干す。走ってきたから体が水分を欲していて、スーッと染み込んでいった。
「ぷはぁ……ありがとうございます、律先輩……けふっ。あっ……し、失礼しました」
「いいって、気にするな」
「あ、あはは……」
「それで、早速なんだけど」
律先輩、ムギ先輩、そして澪先輩。予想通り、部室には唯先輩以外の皆が集まっていた。
窓から差し込む西陽に照らされた先輩達の顔は皆、不安そうな表情に染まっている。
きっと、私が思う以上に、この件には抵抗があるんだろうな。なにせ、私より一年も多く、唯先輩と一緒に過ごしてきたのだから。
場合と手段によっては、もう今までと同じような関係ではいられないかもしれない。
皆の中心となっていた唯先輩のことだ。
この事が原因で、部活の、ひいてはHTTの崩壊ということもあり得る。
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