94:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/04(金) 06:15:16.06 ID:NOUrG0Tf0
「きゃあああぁぁっ!! あああっ、ああああぁぁっっ!!」
ムギ先輩は自分の顔を押さえて、髪を振り乱しながら大声を上げていた。
透き通るような白い肌から、赤いものが流れている。
そして、私の手にもそれが付着していた。血だ。おそらくはムギ先輩の。
「いたいっ、いたいよっ!! あぁぁぁっ……!!」
けど、一体何をしたのよ私。
……あっ。そっか。
暴れまわるムギ先輩の顔のちょうど、目の辺り。そこに、見慣れた木の棒が何本か突き刺さっているのが見えた。
「だ、だれかぁっ!! たすけてたすけてたすけて――」
「む、ムギちゃん!? どうしたの!!」
あれ? この声はひょっとして。
「えっ……いやっ、いやあぁぁっ!!」
部室の出口に息を切らせた唯先輩が立っていた。
そして、ムギ先輩がその声に驚き……それとも私と同じように気が動転したいたのか、あらぬ方向へかけていった。
直後、けたたましい音が響いた。
尾を引くように、ムギ先輩の絶叫が遠くなっていき、やがて消えた。
「む、ムギちゃん……?」
窓ガラスを破って、ムギ先輩が転落したのだった。
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