過去ログ - もしも『とある魔術の禁書目録のヒロインがインデックスじゃなかったら』
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44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/24(木) 02:29:41.40 ID:E3seTS0mo
「て、違ぁぁぁう」
「違うって。何が?」

心の叫びを口に出したら、姫神に冷静に突っ込まれた。
実は現実逃避したかったが、冷静に突っ込まれると次の行動に困る。

「当麻?」

加えて、アンジェレネがきょとんとした顔で上条を見ている。
姫神の突っ込みのため、何をして良いか困惑していたが、話を進める意外の選択肢はなかったので、とりあえず、アンジェレネに話しかけた。

「ちょっと待て。お前、どうしてここに」

またもや、外野が静まりかえった。

「ちょっと聞いた? 『お前』ですって」
「そこまで親しい仲なの?」
「やっぱ。上条さん、っぱねぇす。これからお兄様と呼ぶッす」

…外野は悪のりしていた。
が、当事者たる上条はネタなのか、本気なのかよくわからない。
特にお兄様と呼ばれてことは、ネタであることを祈っていた。

と、アンジェレネは、持ってきた鞄から、弁当を取り出した。

「はい、当麻。お弁当ですよ」
「あ、ありがとう、って。どうしてここに?」
「舞夏に教えて貰いました」

土御門舞夏の兄、元春は上条のクラスメイトである。
確かに、聞けば学校の場所はわかる。
ふと、姫神が口を開いた。

「アンジェレネ“ちゃん”。こんにちは」
「秋沙“お姉さん”。こんにちは」

“ちゃん”と“お姉さん”を強調して言い合う。非常に刺々しい。
互いに警戒している証左である。
けれど、警戒している理由である上条当麻は全く気付いていないのだが、

「えらいと思う。学校まで弁当持ってくるなんて」
「そんなの当たり前ですよ。そうですよね。当麻」

上条としては、2人の差し障りない(上条が思うところであるが)会話よりも外野の話が気になっていた。

「呼び捨てよ。呼び捨て。ねぇ聞いた」
「フフフ、今宵の月は赤いだろうな…」
「うわ、落ち着け。言ってることがおかしいぞ」

俺が何か悪いことしたのかよと、うなだれながら思う。
そして、もはや、普通の学生生活が送れないことを知り、嘆くしかなかった。

「ははは…」
「どうしたんですか、当麻?」
「…何でもないよ。何でも…」

アンジェレネが問いかける。
だが、悪意がない分、責めることが出来ない。

「不幸だ」
「?」

結局、不幸という言葉でかたづけるしかないのである。


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