過去ログ - サーシャ「天使になるらしいです」
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315:1[saga]
2011/05/29(日) 14:41:24.24 ID:Pf5XoML+0

そもそもの話、歌によって精神をリンクさせるというのもいまいち実感が湧かない。
というか、実際に精神をリンクさせるという話自体も実のところ、何だか胡散臭い感じがする。

とは言え、私自身その精神のリンクとやらの経験が無いわけではない。
今まで散々ガブリエルの力とリンクして、その絶大な力の一端を使っていた。

しかし、何か特別な事があったわけでもなく、ある日、あの時、いきなり力を使える様になったのだ。
だから、まるで蚊に刺されてもそれに気付いたのは痒くなった後だった的な感じで、精神をリンクさせた事に関しては全く実感などない。


思えば、今まで一番近くに居ながら、私はあの天使とどうやって繋がっていたのか?
そんな超弩級の異常事態について何も知らなかったし、関心も無かった。考えようとした事すらあったかどうか曖昧だ。

きっとそんなだから、私は自分の体がこんな事態になってしまっていた事にも気が付けなかったのだろう。

鈍感な事、気付いてやれない事。それは時には相手を傷つける事に繋がる。最期にフィアンマがそう言っていた。

それは、相手ではなく自分の事もそうなのだろう。そして、結果的に私は五和や神裂に刃を向け、傷つけた。

イヤになる。容量が良い、そんな上手い生き方ができる人間が羨ましいとすら思う。

今回の事だって、もしも失敗すれば、もしも上手くいかなければ…


インデックス「大丈夫だよ。私を信じて」


まるで不安に淀む私の心中を察するかの様に、禁書目録は私の手を強く握り返した。
自身に満ちた笑顔と共に。


そうだ、一人で戦うわけじゃない。
例え誰かに迷惑を掛けようとも、それを喜んで受け入れてくれる仲間が居る。みんな自分が傷つくことすら厭わない程のお人好しだ。

だから私は天使になる事を拒んだのだ。

忘れるな。例え上手に生きる事が出来なくとも、それを補ってくれる人達が私の周りに居る事を。



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