過去ログ - サーシャ「天使になるらしいです」
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377:1[sage]
2011/12/07(水) 04:54:48.73 ID:PjMV23DC0

全ての事象には、おおよそ道筋というものが決まっている。

とある出来事で私が彼女の体に降りたのは、けして偶然などではない。
彼女がそういう体を持って生まれてきたがゆえの必然だ。

それは神の定めた運命という表現の仕方が最も適切なのだと思う。

全ての生命が神に与えられた物ならば、彼女がそういう体質を持って生まれてきてしまったのも、神が彼女に与えた運命なのだろう。

あの日の出来事も、そして私と彼女との出会いも、きっと神が定めた運命なのだ。

だから彼女がその体質ゆえにこの世界の大きな流れに巻き込まれるのも、きっと彼女の運命だったのだ。


「運命なんて関係ない、未来は自分の手で切り開くものだ」


などと、おそらくあの少年ならばそう言うのかもしれない。

だが、私にはそもそもそういう考えがない。
私の存在は神から与えられ、そして神の力そのものなのだ。

私の想いが神の意志を超える事はない。私がこの世界で成す全ての事は、神の意志によるものだから。


それでもなぜか私は今、不思議な感覚を抱いている。

不可解な違和感と高翌揚感が同時に溶けて混ざり合い、私の中を満たしていく。

まるで人間が持つ感情とやらに似た何かは、今まで感じた事がなかったものだった。

しかしその得体の知れない何かは、けして恐れる様なものではない。
むしろ神が与えた光の様に甘美なものに思えて…


これが神から与えられたものなのか、それとも神が作った人形に過ぎない私の内側から生まれた私だけのものなのかは分からない。

ただ、それは私を一つの目的へと突き動かしている。


友と呼ぶには少し歪だが

とある一つの運命によって巡り合った彼女にために、この光を残したいと…




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