過去ログ - サーシャ「天使になるらしいです」
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419:1[saga]
2011/12/11(日) 15:13:04.60 ID:/oVNt1lj0
ガブリエル「ただ……そうだな、せっかくだから最後に神の御使いらしい事をお前に言ってやる」
サーシャ「開き直りましたね…」
ガブリエル「人間は平等じゃない。生まれながらに裕福な者も居れば、貧しい者も居る。
健康な者も病気の者も居る。幸せな人間が居れば、それより遥かに多くの不幸な人間が存在する。
それは残酷かもしれないが、神が与えた運命なのだろう」
サーシャ「……」
ガブリエル「だが、人はどんな運命を背負っていたとしても、真っ直ぐに生きていける。
どんな不幸を背負った人間だって、前を向いて走り続ける事ができる」
ガブリエル「だから、自分の運命に負けるな。自分の不幸を呪っても、自分の生き方まで呪ったりはするな。
不幸さえ自分の幸せにしてしまう人間が居るのを忘れるな」
そして、ガブリエルの手がそっと私の胸元から離れた
彼女は最後に、文字通り天使の様に輝ける笑顔でこう言った。
ガブリエル「光あれ」
私は彼女のくれた青い光につつまれながら、私のもとから離れ、
だんだんと崩れる様に消えていくガブリエルを何とも表現しがたい想いで見つめる。
……この感情はなんだろう?
全てが終わった事に対する安堵か
それとも全てが終わる事に対する寂寥か
これが最後だと理解した時、なぜか私の体は自然と動いてしまった
私は手を伸ばす
最後の最後で、離れていくガブリエルの手を私は力強く掴み、握りしめた。
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