過去ログ - サーシャ「天使になるらしいです」
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67:1[saga]
2011/02/12(土) 20:49:18.29 ID:vQio53aR0

それから、私はひたすら魔道書を点検する作業を続けた。

一冊一冊、丁寧にタイトルを確認しながら。まるで、何かを必死で忘れようとするために。


キャーリサ「おい、サーシャ」


ふと自分の名を呼ばれ、私は下を向いた。

いや、身長は比べるまでもなくキャーリサの方が高い。
だがこの時の私は、上段の棚を調べるために、脚立の天辺に腰を掛けていたのだ。
だから自然と見下ろす形になった。王女を。


良いですね。この王女を上から見下ろすのは、意外と気持ちが良いです。まるで王女がゴミの様です。


サーシャ「ふん…」


私は束の間の優越感に浸った後、再び作業を再開した。


サーシャ「えーと、硫黄の雨は大地を焼く、青い月と受肉と生命…この辺はガブリエルに関する魔道書ですね。ガブリエルのくせに生意気だ」


硫黄の雨は、ガブリエルが一晩にしてソドムとゴモラという都市を消滅させた神戮だ。
その気になれば、たった一晩でこの世界の人類根絶やしにする事さえできる……が、あくまでもこの魔道書は、
偶像崇拝の理論で構築されたレプリカに過ぎない。

青い月と受肉と生命。内容は良く分からないが、ガブリエルの象徴は月と青だ。
月は受肉と誕生の神秘を司り、またセフィロトでガブリエルが司るイェソドは、霊と肉体の正当かつ調和的な


キャーリサ「話を聞けぇ!!!」ガン!!

サーシャ「おおおっ!!」


キャーリサが下から思いっきり脚立を蹴飛ばしてきた。



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