過去ログ - 上条「時間封鎖、ね」 -SS速報VIP

過去ログ - 上条「時間封鎖、ね」

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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/05(土) 22:47:50.31 ID:+w26NYHFo

　――炎、だった。

　怒号とともに虚空から現れたそれは、脈打つように定めた目標へと空中を泳いでいく。

以下略

3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/05(土) 22:48:46.08 ID:+w26NYHFo
　
　目の前の男を、焼き尽くせと、呪ったのだった、彼は、確かに。けれど。

　男を呪い、焼き尽くすはずだった彼の悪意そのものであるはずの炎は、

以下略

4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/05(土) 22:49:17.51 ID:+w26NYHFo

　自らの身が危険にさらされてもいないような、平然とした声だった。

　転がってきた空き缶に気付かず、それを踏みつけ、滑って転んだ。

以下略

5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/05(土) 22:49:50.98 ID:+w26NYHFo

　ここに、俺の居場所がない。そう思い始めたのは、いつからだったろうか……。

　

以下略

6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/05(土) 22:51:03.33 ID:+w26NYHFo

　上条が夭逝した戦友を思い気落ちしまいと自分を励ましていると、背後から声がかけられた。

「あの、あ、ありがとう、ございました……」

以下略

7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/05(土) 22:51:46.91 ID:+w26NYHFo
　
　簡単に言うと嫉妬だった。ごろつきが女を口説いている間、自分はひとり学校で補習だ。
　
　担任の月詠小萌の、厳しくもわかりやすいと評判の授業で、
　クラスメイトたちも小萌の担当する教科ではそこそこの成績をとっていた。

以下略

8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/05(土) 22:52:45.72 ID:+w26NYHFo

　そういえば深くものを考えるのは苦手だった。
　
　小萌が泣き出しても、「やればできる子」と励ましてもらっても、自分にはどうすることもできない。
　

以下略

9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/05(土) 22:53:44.97 ID:+w26NYHFo

　結果、そのゴロツキの内の一人が高位の発火能力者だったため、今の時間までその男と路地裏バトル――犠牲は大きかった。
　
　卵だとか、汚れた制服だとか、手に入ったのは胸の中にぽっかり穴が空いたような気分だけだ。

以下略

10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/05(土) 22:54:27.90 ID:+w26NYHFo

「今度から気をつけろよ。危ない奴も多いんだから」

　最後にそう言って、上条は立ち去った。偉そうなことを言うものだ、半分は自分のせいなのに。

以下略

11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/05(土) 22:55:15.18 ID:+w26NYHFo

　禁書目録の少女は、上条が帰宅するたびに小動物のように喜び、上条にぴょんぴょんと跳ね上がりながら歩み寄り、
「おかえりとうま、今日の晩ご飯はなにかな？」と至上の幸福に出会ったかのような顔をするのだ。

　問題はそこである。

以下略

12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/05(土) 22:56:07.93 ID:+w26NYHFo

　どうしたものだろう、と上条はまた溜息をつく。

「どうしたの？」

以下略

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