過去ログ - ハルヒ「鬱だ、死のう」
1- 20
228:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:11:09.36 ID:vHz/Y5MAO
 無論俺に異存がある筈もない、もろ手を挙げて大賛成だ。……もっとも本気で不思議を探すのなら街より校内の方が確率高そうだが。

「じゃあ詳しい活動内容は涼宮さんが決めてちょうだい」

「うーん、ゴミ拾いとか?」
以下略



229:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:12:44.83 ID:vHz/Y5MAO
 で、待ちに待ったと言う程ではないが土曜日だ。

 早く着こうと思って自宅を出たつもりはなかったが、俺が駅前に辿りついたのは約束の九時より三十分以上前のことだった。

 まだ誰も来ていないと思い、いかにして時間を潰すか思案にくれながら辺りを見回すと意外なことに知り合いの姿を見つけた。誰あろう我らが団長涼宮ハルヒだ。
以下略



230:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:14:15.72 ID:vHz/Y5MAO
「すいませんね、コイツ悪い奴じゃないんですが少し加害妄想癖がありまして……ほら頭を上げないと逆に迷惑だぞ?」

 男性は俺の乱入に明らかにホッとした様子を見せた、まあ彼からしたら周りから何もしてないのにいちゃもんをつけたチンピラの様に見られるという災難に見舞われたのだから同情するしかない。

「キョン!? 今来たらキョンまで巻き添えで命の危機に……」
以下略



231:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:15:53.22 ID:vHz/Y5MAO
 不毛過ぎる謝罪合戦を終え、やっと俺とハルヒがチンピラ(風の男性)から解放された(解放してやった)頃には既に待ち合わせの時間となっており朝比奈さん、長門、古泉の三人が示し合わせてきたかのように同時に姿を表した。

 道端での立ち話もなんだったので手近な喫茶店に入り今後の方針を練ることにする、なんせ表向きの主催者であるハルヒに任せたら今日一日奉仕活動になりかねんし、言い出しっぺの朝比奈さんはまったくのノープランで本日の活動内容すら決まっていないんだからな。……ところで何故長門は制服のままなのか。

 自分が奢ると言ってきかないハルヒになんとか代金を俺が払うことを了承させた後に全員でお茶でも飲みながら今後の予定を決めていくことにする。
以下略



232:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:17:56.38 ID:vHz/Y5MAO
 その後意外にも探索方法を考えてきたハルヒの提案で、

「グループと探索地域を二つに分け不思議を探す」

「そのグループはくじ引きで決める」
以下略



233:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:19:33.23 ID:vHz/Y5MAO
 結果印ありが俺と朝比奈さんで印なしがハルヒ、長門、古泉となった。

「こ、この組み合わせか……」

 ハルヒは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべた後、急に真面目な顔になり、
以下略



234:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:21:28.74 ID:vHz/Y5MAO
 自分でも正直どうかと思っている四文字の口癖で始まってしまった不思議探訪だがはっきり言って楽しい、朝比奈さんは一緒にいて単純に楽しめる人で年長者(もっともそんな風に呼んだら烈火のごとくお怒りになるだろうが)であることを俺にしばしば忘れさせる程に元気に動き回っていた。

 この探索時間を俺たちはもっぱら小洒落たブティックをウィンドーショッピングしたり、アイスを買ってくいながら歩いたり、バッタもんのアクセサリーを二足三文で売ってる露店商を冷やかしたりして過ごした。

 この時間は思いの他楽しく、俺はアイスやチープ過ぎて逆にある種の味わいを醸しだしていりアクセサリーぐらい頼まれたらポンポン買ってしまうような心理状態だったが朝比奈さんは固辞した。
以下略



235:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:23:20.91 ID:vHz/Y5MAO
 ――その時にふと思った。

 俺はこういう人を口でなんと言おうと心底嫌いにはなれないと、いや更に正直に言うならば好きだ。仮に朝比奈さんが今みたいに一応先輩としての威厳や見えない壁のようなものを一切作らずに…………そうだな、いっそのこと俺の首根っこ掴んで引きずり回す人だったら?

 更に更に突っ込んで、高校生活が始まったあの日、俺の後ろの席に座っている奴がそんな奴だったら?
以下略



236:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:24:51.00 ID:vHz/Y5MAO
 ――俺たちは近くの川の河川敷沿いを南下しながら歩いていた。遊ぶだけ遊んだ後にお昼に再び駅前で集合する予定なのを思いだして来た道を戻っているわけだ。実際このまま駅に戻ったら結構時間が余ってしまうのだが、

「どうしても話しておきたいことがあるの」と朝比奈さんがヤケに色っぽい声をだして頼むので丁度帰り道でありあまり人気もなく、あっても散歩の老人かデート中のカップルばかりでスグに通り過ぎていく、(ちなみに朝比奈さんはお年よりには必ず挨拶していた)この河川敷に少し早目にやって来たのだ。

「…………」
以下略



237:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:26:40.97 ID:vHz/Y5MAO
 さて、その未来人である朝比奈さんが何故現代で暮らしているのか、まず普通に考えれば当然この疑問にぶち当たる。

 そしてなんと驚くなかれ、朝比奈さんの任務もまたハルヒの観察なのだと言う。

 時間振動の中心が云々とかいう話だが……まあ現代人である俺には関係ないと勝手に判断し聞き流すことにする。
以下略



238:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:28:48.47 ID:vHz/Y5MAO
「それは簡単な理屈よ」

 朝比奈さんは人差し指をピンと立てると得意気に解説を始めた。

「時間の流れというのはね、今あたしたちの目の前を流れている川のようなものなの」
以下略



380Res/250.49 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice