237:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:26:40.97 ID:vHz/Y5MAO
さて、その未来人である朝比奈さんが何故現代で暮らしているのか、まず普通に考えれば当然この疑問にぶち当たる。
そしてなんと驚くなかれ、朝比奈さんの任務もまたハルヒの観察なのだと言う。
時間振動の中心が云々とかいう話だが……まあ現代人である俺には関係ないと勝手に判断し聞き流すことにする。
238:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:28:48.47 ID:vHz/Y5MAO
「それは簡単な理屈よ」
朝比奈さんは人差し指をピンと立てると得意気に解説を始めた。
「時間の流れというのはね、今あたしたちの目の前を流れている川のようなものなの」
239:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:30:37.16 ID:vHz/Y5MAO
長門の言葉が真実ならハルヒは情報爆発とやらを起こすとんでもないヤツだし、朝比奈さんに言わせれば時間の歪みの中心だ。
そのスグ近くに未来人を一人配置し観察する。この行為も未来からしたら小石にすぎないのだろうか、個人的に朝比奈さんはハルヒに少なくない影響を与えていると思うのだが。
その疑問を朝比奈さんにぶつけてみる。
240:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:32:17.68 ID:vHz/Y5MAO
「……それは、あたしが朝比奈みくるだから、じゃ理由にならない?」
――そうだな、この人はそういう人だ。自分は自分だから、だからこそ自分の意思で生きる。そんな単純で何より大切なことを実践して生きている人なんだ。ならばこの人に限りそれは正当な理由となる。
「つまらないことを訊きました、そろそろ行きますか、結構時間をくっちゃいましたから」
241:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:33:22.69 ID:vHz/Y5MAO
なんで朝比奈さんが知り合って間もない俺にそこまで言ってくれたのかはわからない。
とても嬉しく、いや誇りにすら思うし、お返しになにかカッコいい台詞の一つ二つ言ってみたいとも思った。
でも朝比奈さん、俺は貴女ほど経験豊富じゃありません(てか皆無です)そんな俺にほっぺたにはりついた微熱を冷ます以外に何をしろってんですか?
242:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:34:45.48 ID:vHz/Y5MAO
集合地点に到着すると案の定ハルヒたちが待ち構えていた。
「なにか収穫はあった?」
尋ねてくるハルヒの声を聞く限りはさほど収穫云々に関しては気にしているようには思えない、だから俺も軽くなにもなかったと伝え逆にハルヒたちに今日の収穫を尋ねる。
243:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:35:55.45 ID:vHz/Y5MAO
「じゃあ、もう一回くじ引きね」
そう言ってハルヒは喫茶店から持ってきたであろうお手製のくじを取り出した、まったく用意のいいヤツだ。
――では、ドキドキの結果発表です。
244:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:37:14.08 ID:vHz/Y5MAO
「たしかに日本人が集団心理により誤った方向に進むことは多い。だがこれだけでは一概に日本人は意思が弱いと言い切ることはできない。なぜかわかるかい?」
「さあなぁ……わからんなぁ……」
「それはアメリカで行われた実験の結果で人間は単純な記憶ですらその場の雰囲気で改変してしまうことが確認されているからさ、つまり日本人が場の空気を壊すことを極端に忌避するのは意思の強さ云々ではなくもっと文化的な……」
245:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:38:49.04 ID:vHz/Y5MAO
「…………」
読書を始めたら長門はさっきまでのコイツと同一人物とは思えない程に静かだ、長門を本棚の樹海に放置した俺は一人図書館のソファで思索に耽ることにする。
しかし長門が宇宙人で朝比奈さんは未来人か……その方程式からいけばまだハルヒの望んだメンバーには二人足りない、古泉が超能力者だとしてもまだ異世界人がいる。やれやれまだ登場人物が増えるのか?
246:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)
2011/05/04(水) 23:40:16.90 ID:vHz/Y5MAO
「……………………」
ポケットの中で携帯がブルブルと震える感覚で目が醒めた、自分が知らぬ間に眠りに落ちていたことに驚きつつも咄嗟に通話ボタンを押し電話にでる。
「あっ、やっとでた!」
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