52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/02/06(日) 23:53:51.34 ID:pQ8U3muAO
「……貴女は何か部活動にてないんですか?」
正面突破を放棄した俺は側面からの攻撃を試みる。
「ああ、書道部にね」
「じゃあ無理で……」
「今日辞めるわ」
「……なぜですか?」
聞きたくない、だが訊いてしまう。
「いや〜、友達に薦められて入るには入ったんだけどね。墨でお洋服は汚れるし、指導は厳しいし、帰るのは遅くなるしで、もう面倒で」
だったらなぜ入部したのか。
「じゃあ……」
俺が他に断る理由を探していると。
「うう……あたしがこんなに仲間に入れてってお願いしてるのに……なんで邪険に扱うんですかぁ?」
さっきまで色っぽく余裕をみせて迫っていた朝比奈さんはいきなり幼い声で涙を浮かべてすがりついてきた。
「なっ、と、突然なにを!」
動揺しまくる俺を尻目に朝比奈さんは真顔に戻り「あら、こっちのキャラの方がタイプ?」などと言うと。
「ひ〜ん、酷いです〜あたしがこんなに一生懸命お願いしてるのに。グスン、グスン」
と言って大声で泣いたフリ(フリだとは思うが確証はない、それぐらいに見事な泣き真似だった)を始めた、突き刺さる上級生の視線、……マズイこのままでは確実に殺される。
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