過去ログ - 僕「探偵ごっこ」
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18:>>1[sage]
2011/02/11(金) 22:40:01.96 ID:oMZZD18AO
古いビルに、今にも落ちてきそうな看板が引っ付いていた。
看板には掠れた字で「探偵事務所」と書かれてある。
姉さんの働くところであり、僕の短期バイト場所でもある。ほぼ猫捜しだけど。
やけに音が反響する階段で二階へ上がる。
これまた古びたドアをあけた。ようこそと書かれたプレートが危なっかしげに揺れた。

「おはようございます」
「おはよー」
「おはよう」

姉さんの同僚さんと所長さんがそれぞれ挨拶を返してきた。
同僚さんはいつのまにか金髪に変えたみたいだ。あとあの青いサングラスはなんだろう。非日常でも求めてるのか?

「あれ、姉さん達はどこですか?」
「ああ。ついさっき出掛けたよ。依頼人の話聞きに」
「そうですか」

別にこれといって用はないんだけど。
それにしても仕事入ったのか、良かった良かった。姉さんによると一週間入ってなかったそうだから。

「何かあったの?」

同僚さんがなんでもないように切り出した。
さっきからパソコンの画面を、真剣な顔でじっと見ている。
この人の癖だ。真面目な話になると話す相手とは目をあわさず、別のものを見つめる。

「…どうしてそう思いますか?」
「真っ白だよ、顔」

はて。朝見たときはそこまで白かったか。
頬にふれると、先ほどまで外気に触れていたためか少し冷たい。
頬から手をはなして、同僚さんの横顔を眺める。
きっとこの人は何かを察しているんだろう。
姉さんはああ見えて口が固いので昨日の事を漏らしたとかはしないはずだし。
そうだ。少し迷惑だろうけど頼らせてもらおう。

「この話したら、協力お願いできますか?」

あと今気づいたけど所長さんが空気。


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