38:>>1[sage]
2011/02/21(月) 23:27:49.05 ID:pDanlZ8AO
まだお店も開く前の時間帯だから歩いている人数もまばらだ。
地図なしではたどり着けなさそうな事務所を目指して僕も歩く。
自転車はパンクしたため最近は乗っていない。だって直すのめんどくさいんだもん。
途中のコンビニへ寄るかと考えてたら。
「うわっ」
「っ!」
いきなり女の子がぶつかって来た。どうやらそこの交差点から曲がってきたらしい。
僕は尻餅をつき、女の子は地面とごっつんこした。
「だ、大丈夫?」
返事はない。額を押さたままの女の子。
ツインテールが力をなくしたようにダランと彼女の肩にかかっている。ツインテールに力なんてないけどね。
見た目としては小学校高学年ぐらいか。
今は痛みに堪えているところ悪いけど立ち上がらせよう。
朝は車がめったにこない道とはいえ、そのぶん飛ばしてくる車もあるので、柵やガードレールという守りのない歩道にいつまでも座っていられない。
「立てる?」
女の子に手を差し出す。
少し距離遠いかな。
もう少し手を近づけようとして、
「―触るな」
手の代わりに小刀をつき出された。
その小刀の向こうには右は青色、左は赤色の瞳が僕を睨んでいた。
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