過去ログ - 僕「探偵ごっこ」
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4:1[sage]
2011/02/07(月) 01:10:24.64 ID:cwlmwiBAO
「ああ、そうだ。君の姉を呼んでいる」
「そうですか」
「第一発見者は狙われやすいからな。気をつけて帰れ」
「えっ、そうなんですか?」
「うん。証拠隠滅に下手したら殺される」

言いながらドアを開いて僕に出るように促した。
待って、何それ聞いてない。
もしかして第一発見者って散々な目に遭うものなのか。
かなり重くなった気持ちを抱えて外に出る。
風が微かに吹いていた。春先だけどまだ夜はうすら寒い。
何時間、取調受けてたんだろう。二時間ぐらい?

「!」

視界の端に黒い影が横切った。
反射的に身体を動かそうとする前にガバッと。

「捕まえた!」

ずしっと肩が重くなる。
姉さんが抱きついてきた。なんと人騒がせな。
いやーさっきの刑事さんの言葉で人間不信になりそうだぜ。

「精神的に大丈夫?」
「うん。ちょっとびっくりしただけだから」

指が震えて携帯の番号をろくに打てなかったけどな。
どうして金田一君とかコナン君は冷静に警察呼べるんだろう。
慣れってやつか。いいものなのか死体に慣れて。

「相場なら探偵がぱぱって解決するんだけどなあ」
「あら、現実の探偵はペット捜しが専門よ」

姉さんは相変わらずの笑顔のまま。
確かにその通りだ。探偵と警察は仕事が違う。
なにを隠そう、この人探偵だったりする。
毎日すごく暇そうだけど。儲かってるのだろうか。

「さて。もう帰ったら寝た方がいいわよ」

話を変えて、姉さんは僕を気遣うような顔をする。
心配してくれるのが嬉しい。

「そうだね。ありがと」
「あとついでに添い寝してあげるよ!」
「だがそれは断る」




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