過去ログ - 上条「約束したよな?例え地獄の底でも、お前を ――― 」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2011/02/07(月) 23:09:22.34 ID:OPr6xd7U0
バシィン、と容赦の無い音がすると、頬に痛みが走った。
涙をいっぱい目に溜めたインデックスの振り抜いた手を見てから、俺は殴られたのだと、ようやく気付いた。
俺を殴ったインデックスは、背を向けるとドアを乱暴に開け、振り返りもせずに出て行った。
呆然としていた俺は、咄嗟に追いかけることが出来なかった。
足元にインデックスが手にしてた袋が覗く。
カレーのルーと、にんじん、たまねぎ、じゃがいも。
あの料理の出来ないインデックスが、これを俺の為に作ろうとしていたんだ。
「インデックス!!」
俺は鍵もかけずに部屋を飛び出す。
泣いていたインデックス。
打たれた頬がじんじん痛む。
振り抜いた手に張られた沢山の絆創膏が目に付いた。
この数日の間、消えることのなかった痛々しい証。
俺は、それを全然見ていなかった。
それを見るだけの余裕が無かったといえばそれまでだろう。
でも、それに気付いて、話を聞けば良かったんじゃないのか?
恋人じゃないから、変なこだわりで勝手に境界線を引いて、勝手に考えて、俺はアイツを傷つけてしまった。
もっと話をちゃんとしなければならなかったのに。
脳裏に焼きついた泣き顔を打ち消すように、俺は夜の街に駆け出す。インデックスが消えた夜の中に。
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