過去ログ - 上条「約束したよな?例え地獄の底でも、お前を ――― 」
1- 20
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/07(月) 23:09:22.34 ID:OPr6xd7U0

バシィン、と容赦の無い音がすると、頬に痛みが走った。

涙をいっぱい目に溜めたインデックスの振り抜いた手を見てから、俺は殴られたのだと、ようやく気付いた。

俺を殴ったインデックスは、背を向けるとドアを乱暴に開け、振り返りもせずに出て行った。

呆然としていた俺は、咄嗟に追いかけることが出来なかった。

足元にインデックスが手にしてた袋が覗く。

カレーのルーと、にんじん、たまねぎ、じゃがいも。

あの料理の出来ないインデックスが、これを俺の為に作ろうとしていたんだ。








「インデックス!!」







俺は鍵もかけずに部屋を飛び出す。

泣いていたインデックス。

打たれた頬がじんじん痛む。

振り抜いた手に張られた沢山の絆創膏が目に付いた。

この数日の間、消えることのなかった痛々しい証。

俺は、それを全然見ていなかった。

それを見るだけの余裕が無かったといえばそれまでだろう。

でも、それに気付いて、話を聞けば良かったんじゃないのか?

恋人じゃないから、変なこだわりで勝手に境界線を引いて、勝手に考えて、俺はアイツを傷つけてしまった。

もっと話をちゃんとしなければならなかったのに。

脳裏に焼きついた泣き顔を打ち消すように、俺は夜の街に駆け出す。インデックスが消えた夜の中に。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
699Res/378.62 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice