過去ログ - 上条「約束したよな?例え地獄の底でも、お前を ――― 」
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43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/08(火) 23:12:41.42 ID:KIdD8Hyc0

一方通行は椅子に座って缶コーヒーを飲みながらカレーを食らう俺を睨んでいる。

食べ終わると、一方通行に皿を突き出す。

暴君を絵に描いたような筈のそいつは、一言も言わずにキッチンに行く。

カレーを再びよそってきた一方通行から、皿を受け取ると俺は再びかきこむ。

本当に、散々な出来のカレーだ。

作った人間が不器用なのがこんなにもわかりやすいカレーは初めてだ。



切った野菜の歪さなんて、本当に目も当てられない。

それでも、ジャガイモの芽をきちんと取ったり、ニンジンの皮をしっかり剥いたり、きちんと進歩しているのもわかる。






作ったヤツがどれだけ一生懸命作ったのかこんなにもわかりやすいカレーは初めてだ。




少なくとも、俺にはわかる。

アイツが、インデックスがこのカレーを作れるようになるまでどれくらい頑張ってきたのかくら
い。

「泣きながら食うな、みっともねェ…」コーヒーを啜りながら一方通行が小さく呟く。

上条さんは泣いたりしませんよ。殴られた傷にカレーが沁みただけですから。

一方通行は「ハッ」と笑うと、あるドアを指さす。

「泣き疲れてぐっすりだ。ああ……それと、テメェのせいでコーヒーが切れた。
 買い物行ってくるから留守番しとけ。二、三時間で戻る。ンでもって、さっさとあのチビ持って帰れボケ」

「サンキューな」玄関に向かう一方通行の背中に向かって礼を言う。

舌打ちをしながら、アイツは振り返らずに出て行った。




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