過去ログ - 兄「お兄ちゃん大好き……(裏声)」
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169:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)[saga]
2011/04/25(月) 04:10:44.53 ID:LrXC+FtAO


 息切れしている俺の横で、探偵さんは涼しい顔をしている。

探偵「もう少し鍛えたら良い」

兄「自慢の矛なら毎日磨いてるのだがな……」

探偵「それを実戦で使う技術と体力が無きゃ、意味がないだろうに」

 どっちの意味でも正論だな。それ。

兄「ところで、占い師は何だって朝早くに出て行ったんだ?」

探偵「確か……花壇の水やり当番だとかで」

 何なのか。
 小学生じゃあるまいし……。

探偵「あ……それから、壺も持っていったはずだ」

兄「な、なんでだ?」

 昨夜は何事も起きなかったが、今日も然りとは限らない。
 危険はないと判断したとしてもわざわざ持っていくか?
 そもそも俺達の話は聞かせてあるし、何だってそんな事を……。

探偵「あー……思い出した。朝の貴重な睡眠時間を邪魔されのが嫌で、押し付けたんだ」

兄「……その内寝起きの悪さが仇となって、卑猥な目に遭うんじゃないか?」

探偵「酷い目じゃなくて?」

兄「卑猥で酷くて、ああ、想像しただけで恐ろしい!!」

 あまりの恐ろしさに? 俺は涎を垂らした。

探偵「と言うか、こんなにのんびり歩いていて良いのか?」

兄「日が暮れる前に着けば俺の勝ちで良いかなと」

探偵「何なんだそれは……」



 学校付近で待機していると言う探偵さんと別れ、俺は誰もいない玄関を通り抜ける。
 壁に掛かった時計を見ると、そろそろ二時間目が終わろうとしていた。

兄「仕方ねえ……」

 俺は保健室へと向かった。
 今から授業に出ても仕方ないので、一休みしていくつもりだ。

兄「ピピッ……網膜の照合を行います……ピピッ……登録番号071と一致、扉を開きます。プシュウゥ」

?「……」

兄「んばぁっ!?」

 手動で扉を開くと、ベッドで寝ている生徒が哀れみを湛えた眼差しで俺をみていた。
 『最新の科学技術が使われた学校の日常ごっこ』を聴かれていたに違いない。
 恥ずかしいぞ、これは!!


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