過去ログ - 兄「お兄ちゃん大好き……(裏声)」
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213:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)[saga]
2011/06/10(金) 14:18:29.46 ID:DaMSwT7AO
 ぺたぺたぺた。
 ……俺の足音だ。
 ビィーンビィーン。
 痴態を衆人に見られる事に寄り、倒錯的な快感を得てあちらこちらが立った音だ。

兄「はぁ……はぁ……」

山村「兄君……」

探偵「気持ち悪いぞ……」

兄「この衣装を用意した奴には言われたくないぜ」

 サポーターが無いために、全身の凹凸が鮮明になっている俺。
 こんな格好で歩き回って興奮しない奴がいるか? いや、いない。

探偵「ま、変装の技術は要練習だな」

 ……言わないけど、探偵さんだって十分目立ってるぞ。
 特に女子が「お姉様……」などと呟いて頬を染めていた。
 いつもの格好の方が目立たなかったのではないだろうか。
 この変装は俺を喜ばせただけだな。



山村「ここが生活指導室だけど……」

兄「俺が見た時には、誰一人いなかったぜ」

探偵「ふむ……。もう一度確認して置こうか」

 探偵さんが教室の扉を開く。
 そこにあるのは、やはり向かい合わせの机だけだった。

兄「な? 誰もいないだろう?」

探偵「……」

山村「……探偵さん?」

探偵「桃子は近くにいる。匂いで分かるんだ」

兄「んな事言ったって……」

探偵「隅々まで探す」

兄「でもなぁ……」

 とぼやく俺を置いて、探偵さんは教室に踏み込む。
 仕方なく、俺と山村さんも後に続いた。

山村「隠し部屋とか? 女子高生と秘密の部屋、みたいな感じ?」

兄「なんかエッチなビデオのタイトルみたいだな。それ」

 そんな事を喋りながら、おかしな所がないか床や壁を調べていく。
 当然――

山村「何もないね……」

 と、なる訳だ。

兄「普通に考えれば、隠し部屋なんてな……」

探偵「隠し通路かも知れない。ここの隣は?」

兄「んー……物置だな。板でがっちり封鎖されてるから、出入りは出来ないと思うが」

「ふむ……」と呟き探偵さんは生活指導室から出て行ってしまう。


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