過去ログ - 兄「お兄ちゃん大好き……(裏声)」
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239:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)[saga]
2011/08/12(金) 14:46:17.83 ID:eciPwF85o
深い意味は無い。
だけど俺は股間を念入りに洗った。
繰り返し言うが、深い意味は無い。
兄「探偵さんは、ここに住んでるのか?」
台所から、風呂まで完備されているなんて、そうとしか思えない。
探偵「自宅は別にあるぞ。最近は帰ってないけどな」
そうか、と相槌を打つ。
頭にタオルを被せ、乱雑に残った水気をふき取った。
兄「はふぅー」
探偵「目は覚めたか?」
兄「ああ、もうばっちりだ。風呂上りの俺は一段とイケメンだろう? サインが欲しけりゃ、色紙を持って並ぶんだぜ」
探偵さんは俺の言葉に答えず、煙草に火を付けた。
どことなく、怠そうだ。
一目で分かる程ではなくて、いつもの凛とした感じが僅かに影を潜めていた。
兄「ひょっとして、眠いのか?」
探偵「……少しな」
兄「だったら寝ろよ。俺はこの通り元気だ。安心しろ」
肘を曲げた腕を二、三回上下させて見せる。
探偵「それは安心しちゃいけない事じゃないのか? 君が元気なのは」
兄「取りあえず全裸にするだけで、それ以上は何もしないって、絶対!!」
俺の理性を甘くみるな!
猿以上、犬以下だ。
そう力説してやったのだが……。
探偵「柵の無いビルの屋上でスイカ割をするような、危険な事は出来ない」
だそうだ。
だが、睡魔は確実に彼女を蝕んでいく。
脱力した様に、身体を椅子に預け、連続して煙草を吸っている。
兄「眠いんだろう? 俺の手に手錠でもかけて寝たらどうだ?」
探偵「そんなに眠く、ない」
言葉が区切られたのは、煙草が指の間から落ちかけた為だ。
兄「火事になっても知らんぞ」
探偵「それは困るな……む……ぅ」
うーうーと唸りながら、徐々に頭が下がり始める探偵さん。
……このまま放置してれば、勝手に眠りにつく気がして来たぞ。
果たして、彼女は睡魔に完敗した。一時間にも及ぶ戦闘の果てに。
勝手に戦ってれば良いものを俺まで巻き込みやがって。
しつこくしつこく「何でも良い。面白い話を頼む」と言ってくるのだ。
しかも最高に面白い俺の「オナニー失敗談」を聞かせてやっても無反応だし。
流石に俺も疲れた……。
両頬に張り手を食らわせ、立ち上がる。探偵さんに近づく。
兄「あ、いや。別にお前の出番じゃないんだぜ、息子よ」
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