過去ログ - ヴェント「私の背中はアンタに預ける」
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203:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/22(火) 02:36:28.68 ID:KTKGNVuDO

この光景を目に、上条当麻は「げっ」と蛙が潰れたかのような声を漏らす。
有り様の現象を彼は熟知している。体験者だからこそ、粟立つ悪寒に感づけた。
膝を曲げて体勢を低くし、足のバネを利かせて横へ跳ね飛ぶ。
躓かないよう片足ずつ交互に前へ前へと、駆け抜けていく。

途端に一つの塊になった数百もの尖った空気の錐が彼の元居た場所へ襲いかかった。
悍ましい爆音を立て、雪と泥が炸裂する。


「うおっ」


散弾となった雪と泥が上条当麻の身体を叩く。だが彼は左腕で顔面を守るだけで、駆け抜ける足は止めない。
行き先は……ヴェントの方向。


「やっと戦う気になったのかしらぁ!!?」

「ちげーよ!!!!」


新たに射出された空気の鈍器を右手で打ち消して、二人の距離は確実に縮まっていく。


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