過去ログ - ヴェント「私の背中はアンタに預ける」
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663:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/28(月) 03:09:19.10 ID:XKbl6oTDO
大天使の首から上は、もはや口だけしか残っていない。頭部も眼も鼻も耳も後頭部に流れるラッパ状の布も全て消失。
右腕も顔面の半分以上も無くして尚、ガブリエルは行動に移す。
しかし、身体に係る負担が臨界点を越えているのか、全身にヒビが入り始めていた。




―――辺りに、ガブリエルの咆哮が響き渡る。




人間の頭では到底理解の出来ない、だけど単なる爆発音とは明らかに違う、禍々しい感情が込められた絶叫。
全身に入ったヒビの割れ目から漏れ出す閃光。
光は次第に大きく、一面を照らすように強さが増していく。


それは予兆。起こりうる現象はおそらく……大爆発。


上条当麻はハッとして、ガブリエルへ駆け出す。
大天使が今から何をしでかすか、悟ってしまったから。

例え、足がガクガクだろうと。
例え、意識が失いかけだろうと。
例え、体力がもう無いだろうと。

どんな言葉の羅列を並べても、上条当麻の原動力を潰す理由にはならない。
ガブリエルが大爆発によって、ココら一帯を消し炭になる有り様を黙って見てられるほど―――彼は無責任ではない。

大天使を自滅まで陥れた原因は自分。その範囲に周りが巻き込まれるのは御門違い。
己が招いた結果はキチンと始末すべき。


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