過去ログ - 垣根「かきね相談事務所へようこそ!」
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4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/11(金) 19:13:07.27 ID:6h6rrz7io
俺が頭を抱えて悩んでいると、「チリンチリン」という音が事務所に響く。
これは入口にセットしておいたドアベルの音だ。
客が来た時に、すぐわかるようにつけておいたのだが、
これが鳴ったということは、誰かがこの事務所のドアを開けたということだ。


客か!
俺は座っていた椅子から離れ、すぐ入り口に向かう。
ドアはゆっくりと動いている。
俺は開きかけている扉に向かってこう言った。


垣根「いらっしゃいませ! かきね相談事務所へようこそ!」

俺は女が見たら、一発で落とせる程の営業スマイル&爽やかな声を発していた。


完璧だ。完璧すぎる。
なぜなら、この一週間やることがなかったから、こればっかり練習していたのだ。
だが、もうそんなことはどうでもいい。
この爽やかスマイルがもとになり、この事務所が繁盛することは間違いない。
そう、この一週間は決して無駄ではなかったんだ。


しかし、そんな俺の努力も空しく、そこにいたのは客ではなく、俺のよく知っている女だった。

心理定規「ぷぷ……」

その女はドレスを着ていた。
寒いからだろう、ドレスの上にはコートを羽織っており、後ろで結んでいる金髪を揺らしながら笑っていた。

俺はただそいつの顔を見ていた。
初めての客だと思って、この一週間磨き上げてきた最高の営業スマイルをしたところに、よりにもよってこいつが出てくるとは。
何だこれは? 冗談のつもりか?




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