165: ◆XtjOmDyc46[saga]
2011/03/18(金) 17:00:31.00 ID:Cbu5Hl4Uo
「符丁らしいんだけど、解析できるかしら?」
『ちょっとやってみますね。もう一回さっきの符丁言ってもらえますか?』
美琴の言葉に合わせるようにして、キーが叩かれていく。
それから、数分、電話越しに初春の鼻唄を堪能する。
『あ、ありましたよ。えっと、企業の機密情報、みたいですね……』
これ以上はちょっと、と躊躇いがちな声を電話越しに聞く。
こっから先の行為は調査でなく、ハッキング。
風紀委員と言えど、さすがに越権行為だ。
「なるほど、ありがと。分かった分だけ資料ってもらえる?」
『え、あんまりやると始末書ものなんですけど……』
「今度、好きなだけ甘いもの奢るわ」
『御坂さんの端末に送ればいいですね?』
あっさりと陥落した初春に『ひ、秘密ですからね!』と念を押されつつ、送られてきたデータに目を通す。
データと言っても、関連施設の前くらいしかないものだったが。
(こっから先は自力で何とかするしかないわよね)
電話ボックスから出てきたすらっとしたスーツの男と会釈を交わし、狭いボックスの中へと飛び込む。
持っていたPDAのコネクタを電話横に接続し、大きく息を吸う。
電話をかけるわけではない。
携帯を持っているのだから、そもそもそんな事をする必要はない。
目をつぶり、自らの能力を行使する。
『自分だけの現実』による電子制御。
その力で件の施設のセキュリティを軽々と突破していく。
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