186: ◆XtjOmDyc46[saga]
2011/04/23(土) 20:33:41.78 ID:plOY2Btfo
第三章 第一位 Accelerator.
1
「これより九九八二次実験を開始します」
ミサカ9982号はそう告げるのとほぼ同時、一方通行とは真逆にステップを踏み距離をとる。
構えた銃の引き金は引かない。
「はァ……」
一方通行はその場に悠然と立ったまま、動こうとすらしない。
その顔に浮かぶ表情は余裕しかない。
「いきなり追いかけっこからスタートする、ってのは新しいンじゃねェの」
ダンッ! と、人間が地面を蹴ったにしては大きすぎる音が路地裏に響く。
地面スレスレを飛ぶようにして、一方通行はミサカ9982号の居る場所へと一直線に進んでいく。
彼女は一方通行をギリギリまで引き付けると、真横に飛んでそれを回避する。
「おおっ!?」
地面を削りスピードを落としながら、一方通行は口角をあげた。
予想外の出来事に驚いているようにも見える。
そんな一方通行の様子を気にする事もなく、ミサカ9982号はマシンガンの銃口を向け引き金を引き搾る。
ドガガガガガ! と連射音が響き、放たれた銃弾が一方通行へと降り注ぐ。
「今までの実験の過程において、ミサカは一方通行の能力に関して二つの仮説を立てました、とミサカは自らの考察を元に作戦を行使します」
銃弾を放つ間も、ミサカ9982号は足を動かすのをやめない。
トリガーを戻して物陰に飛び込むとほぼ同時。
先程まで彼女がいた場所に銃弾が跳ね返り、壁や室外機などに突き刺さっていく。
「ンで、その仮説とやらは証明できたか?」
「半分ほど、ですが」
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