210: ◆XtjOmDyc46[saga]
2011/04/28(木) 19:22:52.85 ID:HSlJpMPJo
「じゃぁ……まさか俺が見た妹って言うのは」
「その『まさか』かもしれませんわね……」
思いつめたような表情で、二人は固まっていた。
実際には一分も経っていないくらいの長さだ。
だがそれは、とても長いものに感じられた。
上条が視線を向ける。
そこには深刻そうな顔の白井がいる。
自分も似たような顔をしてるのは確かだった。
「御坂を……探すしかねぇ、よな」
「……ええ。一般人である貴方の力を借りるのは不本意ですが、そうは言ってられませんの」
「じゃぁ、見つけたら連絡する。番号でもメールアドレスでも、教えてくれ」
二人は携帯を取り出し、赤外線交信を行うと、それぞれの連絡先を交換する。
「では、わたくしはこれで……」
「あぁ……無理すんなよ」
シュン、という音と共に、上条の目の前から白井の姿が消える。
それを見送ってから、上条は再び足を動かし始める。
既に美琴が行きそうな場所はある程度回ったが、何処にもその姿は見当たらなかった。
「ちくしょう……やみくもに走り回ったんじゃキリがねぇ」
それでも走るしかなかった。
周りを見回しても、それらしき姿はない。
彼女の知り合い、もしくは、常盤台の生徒でもいれば目撃情報を得られるかもしれないが。
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