217: ◆XtjOmDyc46[saga]
2011/05/08(日) 18:13:57.22 ID:sFSCz0pbo
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「お……お姉様……」
「はァ、お前、オリジナルの方か……」
お姉様こと、オリジナルこと、御坂美琴は、色の違うふたつの視線の先に立っていた。
「アンタ……そんなもん守ってどうするつもりだったの?」
呆れるような、怒るようなそんな声で、美琴は語りかける。
その視線の先で、ミサカ9982号は大切そうに青いバッチを手にしていた。
「そんなモノの為に、自分の身を危険に晒してちゃぁ、意味ないでしょうが」
「………ですが、これはお姉様から戴いたものですから」
目を伏せ、手元のバッチへと視線を向ける。
大きく傷の入った、青いカエルのバッチ。
「アンタねぇ……」
「これを大切にする、というのがお姉様との約束でした、とミサカは守れなかったことを反省します」
言葉の通り、しゅんと肩を小さくする彼女に、美琴は溜息をつくしかなかった。
「おォおォ、泣けるような姉妹愛のお話をどォも、ってとこだが……こういう場合は実験はどうなンの?」
下らない、と首を振り、一方通行は美琴をその赤い双眸で睨む。
「前に第四位がちょっかい出してきたときは何事もなく終わったけどよ。今回はそうもいかねェンじゃねェの?」
一方通行の冷たい視線に、美琴の背筋が冷える。
それはまさに凍えるような目だった。
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