224: ◆XtjOmDyc46[saga]
2011/05/08(日) 18:17:32.40 ID:sFSCz0pbo
一方通行の言葉に熱がこもる。
美琴には言い返せなかった。
止めはに来たものの、美琴自身も、彼女ら『妹達』を人間として完全に認めているわけじゃなかった。
もし彼女らが助け出されたとして、果たして普通の人間通りに生活できるというのだろうか。
「でも、だからと言って! アンタに殺されて良い理由にはなんないでしょうがッ!!」
バチィッ!! という高音が響く。
あたりに敷かれていた金属のレールがゆっくりと持ちあがる。
何本もの重いレールが、それぞれ意思を持っているかのようにぬるぬると動く。
「ぁあああぁあああああああああああああああああっ!!」
ゆったりとした速度から一転。
一気にアクセルをベタ踏みしたかのような急加速をもって、金属のレールが一方通行へと降り注ぐ。
槍にも似たそのレール達は、もし生身の人間に当たれば一撃で身を粉砕するような威力を持っている。
にも関わらずだ。
一方通行は平然とした顔でそれらを迎え撃ち、撫でるようにして降り注ぐ槍の雨に手を差し伸べる。
たったそれだけだった。
速度を全く殺すことなく軌道を変えたレールの槍は放った美琴の周りへと突き刺さっていく。
一本一本が三分の一ほど地面へと埋まり、まるで現代美術のオブジェのようだった。
「学習して逃げたンじゃねェのかよ」
一方通行の言葉が美琴の耳へと届く。
美琴の顔は打ちひしがれたようだった。
丁寧に潰されるならまだしも、乱暴とか粗暴というレベルでもなく、ただ立っているだけでこちらの詰め手を潰していく。
そんな圧倒的かつ一方的な第一位に、愕然としていた。
「そんな……ことって」
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