過去ログ - 一方通行「お前……上条か?」
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255: ◆XtjOmDyc46[saga]
2011/05/18(水) 19:48:06.84 ID:gR4yGKypo

「で、友達、ってのは誰の事かな?」

「は?」

 意味が分からなかった。
 確かに『この先に友達がいる』とは言った。
 彼女の表情は疑問を抱いて質問しているようには見えない。
 全てを知った上で、敵の精神を崩そうとしているような。
 そんな笑みだった。

「こんな所まで駆け付けた『幻想殺し』のお友達は誰の事かな、と思ってね」

 より一層、彼女の口元が歪む。

「あの小生意気な『超電磁砲』? 『妹達』とかいう『欠陥電気』? それとも……『一方通行』かな?」

「っ!?」

 今度は上条が驚く番だった。
 上条が言葉で示していた友達は、超電磁砲こと、御坂美琴の事だった。
 だが。

「な、んだ……って?」

「おっと、聞こえた筈だろ?」

 上条の手に嫌な汗が出る。
 聞きなれた名前だった。
 上条が聞いてきたときはまだ、その片鱗を見せ始めたくらいの幼いものであったが。 
 『一方通行』
 その名前が、今では学園都市最強として名高い事を上条は知らなかった。
 もし上条がスキルアウトとして活躍していたなら、その名を聞くこともあったかもしれないが。

「あ、あくせら、れーた?」

 上条は麦野から、その奥へと視線を移す。
 いつの間にか静かになっていた。

「ほら、早くいかないと大切なモノを失うかもな」

 その言葉に背を押されるかのように、上条は走る。
 その先にあるものは、絶望か。それとも。



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