304: ◆XtjOmDyc46[saga]
2011/05/28(土) 05:14:06.34 ID:NFLpaoqXo
(満足してるか、だと?)
ギロリ、と鋭い目で男を睨む。
一方通行が視線に感情を宿らせるのは珍しいことだった。
ちょうど考えていたことだ。
自らを取り巻く現状と、そしてかつて居た懐かしい場所について。
「その目……満足されてはいないようで」
「知ったような口聞いてンじゃねェぞ……テメェに何が分かる」
他人を小馬鹿にしたような男の口調に、一方通行は警戒心を強めていく。
サングラスに隠された男の目は何を示しているかは分からない。
「何が分かる、ですか………そうですねぇ。貴方が考えている事をおおよそは、と言っておきましょう」
「……オマエ、能力者か?」
一方通行の言葉にも男は表情を崩さない。
肯定とも否定ともとれるその表情は曖昧に笑ったままだった。
「私の素性はさておき。もう一度お聞きしましょう、一方通行。貴方は自身を取り巻く現状に満足していますか?」
「…………」
ギリッ、と。一方通行は奥歯を噛みしめる。
能力の強さも申し分ない。実験やら奨学金やらで金に困る事もない。
だが。
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