89: ◆XtjOmDyc46[saga]
2011/02/23(水) 19:54:43.35 ID:tiOfvahqo
3
「ちょっと、知恵熱なんか出してる場合じゃないでしょ?」
初めての出会いを思い出していた上条の顔を覗き込み、彼女は不満げに口を開く。
美琴が何を言いたいのかは分からないが、少なくとも『初めて会ったときはビリビリ電気飛ばしてきて大変だった』なんて言える雰囲気ではない。
「いや、常盤台のお嬢様がガチャガチャなんかやってるもんだからな」
「んなっ!?」
上条の言葉に、美琴は顔を赤くする。
それは瞬間湯沸かし器のごとく、一瞬の出来事だった。
「ア、アンタ、見てたの?」
「ガチャガチャの前で戦利品と睨めっこしながらニマニマしている御坂さん、くらいは見たな」
「うああああああああっ!?」
湯気を出してもおかしくないくらいに赤く染まっていく。
完熟トマトも真っ青になってしまうほどのその顔は、恐らく平熱よりも随分と火照っていることだろう。
「注目の的だったぜ? まぁ、常盤台の制服着てるだけで注目はされるんだろーけどさ」
「うっわぁぁぁ……」
気づいてなかったのかよ、という言葉も今の美琴の耳には届いている様子はない。
(とことん、お嬢様っぽくねぇよなぁ………)
一般人でしかない上条に絡んでくるし。
年上に対してでもタメ口をきいてくるし。
なんで俺だけ、とは思う。
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