過去ログ - インデックス「長点上機?」一方通行「あァ?」
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950: ◆ObanGQEW7M[saga]
2011/05/27(金) 04:14:06.32 ID:GdyO2CWAO


ちゃりん、と100円が賽銭箱に飲まれ消えていった。


「参拝のルールは2礼、2拍手、1礼」
なんて、やはり彼女は知っていた。

後ろで待機する一方通行を気にも留めず、淀みない動きで頭を下げる。

ぱん、ぱん!
破裂音が2回、響き渡る。


最後に彼女はもう1回頭を垂らす。

長い間、それも深く。

「……」

ただ祈るだけなのに、それがどうしてか。
荘厳な雰囲気を醸し出す一枚絵のようだと彼は素直に感じた。
こういう瞬間に、彼女は聖職者なのだと再認識させられる。
祈る、信じる――それが仕事だと。


静謐に満ちた空間の、薄ら寒くて高湿な大気が肌にまとわりつく。


「――」

軽めの足音が響く。
一方通行が目をやると、笑顔の彼女が向かって来ていた。

「ちゃーんと終わったんだよ」

「そォかい」

「……ちゃんと叶うと嬉しいなあ」

鳥居を見つめる彼女の表情の真意が分からない。
嬉しさや悲しさや戸惑いが、入り混じったように彼には見える。


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