過去ログ - とある少女の出生秘話
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3:@tea
2011/02/20(日) 09:43:12.66 ID:NlQ8UnoA0
「……赤‥子?」

銀髪、碧眼の女の子がいた。

友人がフラッシュバックする。……聖人の。

手紙が添えてあった。

羽ペンで書いたのだろうか。

赤黒いインクを使い。

 我が友であり、私が知りうる中で、最も打算的な最大教主様へ。

 私は愚かだった。
 魔術とそうでない者は、交わるものではない。
 
 魔術だけなら、魔術のままだろう。

 だが、何かが加わればそれは天使にも、使い魔にもなるだろう。

 体の半分が比喩でなく飛んだ私に、残された時間は間もなく、伝えられるのはこんな浅はかなものだ。

 来世で逢えたらまた会おう。


 PS.長らく借りていた法の書も返す。

 例の二つの研究は、後ろに挟んでおいた。


    では、また会う刻まで。


読み終わった時、不意に赤子が泣き出した。

陣が展開される。

不安定ながらも、かなり精度の高さが伺える。

記憶に焼き付く驚異の陣型。

「竜王の殺息《ドラゴンブレス》!」

不安定だからこそ、保護霊装のない状況で戦いたくない。

「ふぇ〜んふぇ〜〜〜ん」
ゴバァ!っという炸裂音とともに、圧倒的な光《テレズマ》が迫りくる。
「(っく!)」

髪止めを解いて、その長い金髪で体を包む。

「(一応、歩く協会くらいの保護力があるのに……)」

ひかりは、端からローラの髪を焼いていく。

「(力押しされるとは…ネ…)」

不意に光が切れた。

精製した魔翌力が切れたようだ。

しかし部屋は半壊、ローラの髪も少しばかり焦げていた。

赤子は、スヤスヤ寝息をたてていた。

「ローラ様!先ほどから何かすごい音が……?」

「よいよい、それより神崎と、マグヌスのアホ二人を呼んでくれ。大アホがトンデモ天使を連れてきたとな」

「はい」


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