29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/02/20(日) 10:32:29.05 ID:6WyUR0M10
その夜、和は部屋でiPodを耳に当てた。
和(そういえば、折角会ったのに唯と将来のことについて何も話さなかったわね)
iPodをカチカチやりながら、楽しかったランチを思い出す。
あれだけ悩んだのに、会ってみればなんということもなく、
ただいつも通りの会話を交わしただけだ。
その時間もあっという間に過ぎていった。
だが、今日という日は、いつまでも覚えていて、
いつでも鮮やかに思い出せるような日になるような気がした。
和(まあ、また今度聞けばいいし、別に聞かなくてもいいか)
和はふと気になって、一旦iPodを置き、床に投げ出した工学のテキストを袋から出した。
気分の赴くままにテキストの一ページ目を開き、前書きに目を通し、ノートに問題を解き始める。
和は真剣な瞳でテキストを読んでいく。
問題を解く和のシャーペンはすらすらと進む。
いくらかテキストを進めた後、ふっと息をついて、
白い天井を見上げる。
なんだ、私ちゃんとK大に進めるじゃない。
そしてiPodを手に取り、何度目になるか分からない程聞き込んだあの曲を再生する。
40Res/30.10 KB
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