25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/02/21(月) 21:37:57.99 ID:69oL3ILK0
「………………んっ………………朝…………?」
カーテンで閉じられた窓からわずかに差し込む日光。
外をわずかに行きかう車の音。
それは一日の始まり、つまるところ朝の知らせ。
「…………んー…………あと……5分…………」
心地よいまどろみから抜け出すことは難しい。
その原因は私の隣にいる。
「……………………………………うぅん……」
何か寝言らしきことを言いながら眠る彼だ。
もしここが、お嬢様学校の寮にある十分な広さを持ったベッドだったなら。
もし身近に、柔らかい綿の感触と自分の熱を持ったクマの人形がいたなら。
こんなに起きることを惜しまないだろう。
「………………えへへ……」
しかし現実は、どこにでもある普通の学生寮の一室。
一人が寝ることを想定して作られた、最低限の広さを持ったベッド。
自分とは違う、まったく別の熱源を持った人肌。
布切れ一枚に邪魔されることもなく、肌と肌を寄せ合う。
一人分の寝具を分け合いながら朝を迎える。
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