49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/02/22(火) 20:06:19.69 ID:QmX4cSYB0
あの後、挨拶をしに来る後輩一人ひとりの相手をして校舎を後にした。
別れ際に誰もが私を"御坂様"と呼ぶ。
普段は"さん"を付けて学友を呼ぶ人も、私にだけは……。
結局授業から開放されても、本当に開放されることはないのだ。
ゲコゲコ ゲコゲコ
鞄の中から、カエルの鳴き声がする。
見なくたって分かる。
金曜日、放課後。
彼はいつもこの時間に電話を掛けてくる。
用件はいつも同じ。
ピッ
『今日、来れるか?』
お泊りの誘い。
最近では寮監に目を付けられているが、無視している。
庭の草むしりや、広い寮内の清掃には慣れた。
むしろ、1時間ちょっとの罰則で、彼と一晩を過ごせるのなら安いものだ。
……朝帰りの疲れた身体には堪えるんだけども。
そんな彼の誘いに私はいつもの言葉で返事、
「今日は無理だわ、用事があるのよ。また今度ね」
――しなかった。
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