過去ログ - 暦「今更するような話でもないけれど」
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◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:44:45.21 ID:AaFb7K1U0
「あいつらも、自覚があったかどうかはともかく、両親に対する愛情に、少し飢えてたんじゃないかな」
「人間の感情はよくわからぬが……しかしその割には、お前様と妹御では、随分その後の変化が違ってはおらんか?」
「ああ、それは境遇の違いだろうな。あいつらには、お互いと、そして兄である僕がいた。感情の行き先があったかどうかの違いが、その差になったんだと思う」
「ふむ、成程のう」
以下略
46
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◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:47:10.58 ID:AaFb7K1U0
「とにかくだ。あいつらは、だから、親に求めていた感情の諸々をさ、お互いと、そして僕に向けてるのかもしれないって、何かそう思ったんだ」
「あの二人がか?」
「まあ、無自覚な部分で、だろうけど」
思えば、ファイヤーシスターズの活動にしても。
以下略
47
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◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:48:55.47 ID:AaFb7K1U0
奇しくもさっき忍が言ったように、僕達にはちゃんと両親がいるし、僕もあいつらも、それはきっちり認識している。
ただ少しの我儘の行き先が、必要になっていただけのことなんだ。
しかし、僕のそれはどこにも向かわず、月火と火憐のそれは、僕に向かっていた。
だから、僕は家を出ていくことに抵抗がなかったし、逆に僕が出ていくことに、あいつらは不安と喪失感を覚えたのだろう。
以下略
48
:
◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:51:20.39 ID:AaFb7K1U0
009.
「それで、どうするつもりじゃ?」
「どうするって?」
以下略
49
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◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:53:15.35 ID:AaFb7K1U0
「ふん、まあお前様のことじゃ、お前様が決めるが良かろう」
「ああ、そうする。忍、色々ありがとう」
「礼なぞいらんわ。お前様が勝手に考えて、勝手に答えを出しただけじゃろう。それでもそう思うなら、精々これ以上儂の安眠を妨害せんでくれ」
「善処するよ」
「じゃあDSの続きに戻るとするかの」
以下略
50
:
◆/op1LdelRE
2011/02/21(月) 23:58:09.74 ID:AaFb7K1U0
010.
「待たせたな、兄ちゃん」
「うん、逃げてないね、良かった」
以下略
51
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◆/op1LdelRE
2011/02/22(火) 00:06:02.61 ID:S6ej6bwY0
「ていうか、兄ちゃん、独り言多かったぞ」
「うん、何言ってるかわかんなかったけど、ちょっと心配しちゃったよ」
こいつら、耳澄ましてやがったな。
どんな聴力してんだ。
以下略
52
:
◆/op1LdelRE
2011/02/22(火) 00:11:04.93 ID:S6ej6bwY0
「とにかくだ。いい加減に手錠を外せ」
「駄目。逃げる気でしょ」
「逃げねえよ」
「嘘ばっかり」
「嘘じゃねえって。今までだって、月火ちゃんに嘘は言ってないだろ」
以下略
53
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◆/op1LdelRE
2011/02/22(火) 00:14:57.11 ID:S6ej6bwY0
だから僕は、躊躇うことなく。
一切の迷いもなく。
真っ直ぐに。
二人を抱きしめた。
ゆっくりと、だけど強く。
以下略
54
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◆/op1LdelRE
2011/02/22(火) 00:17:36.56 ID:S6ej6bwY0
それでも。
言葉こそ辛辣で、否定的だけれども。
火憐も月火も、視線とか、口ばっか動かすだけで。
体を動かす素振りは、微塵も見せない。
以下略
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