過去ログ - 上条「精神感応性物質変換能力?」
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202: ◆rp/q22NfLI[sage]
2011/07/17(日) 21:06:09.82 ID:d1AEj0XYo
酷評でも貰ってみようかな、と
思ったけどこれだけじゃ証明にならないかも
なので没ネタの供養を兼ねてみるテスト
「なあ『一方通行』、お前の口調は何だっていつもそんな感じなんだ?」
「……見りゃァ判ンだろォ?」
「へ?」
「……俺はこの通り、『能力』のおかげで男か女かも判らねェ身体になっちまった。
だから……せめて言葉遣いで判って貰えるようによォ……」
「ぐはっ!」
「クソッ、やっぱり笑うのかよォ!」
「いや、違う。むしろ逆だ! お前はいま、俺の中にあるスイッチを入れちまったんだよ。
――『萌え』というスイッチを、な」
「何……だとォ……!」
「あ。カズマはどうしよう? アイツのポジションが作戦に含まれてないけど」
「彼に必要なのは作戦ではなく、標的だからね? 他のものはむしろ邪魔になるだけさ」
「カズマはひとり独立愚連隊ですから、とミサカは彼の自由度こそが肝だと考えます」
「あの中には三船敏郎も入ってるのかい?」
「Probably、恐ろしいことだけど」
「でもあの連中、全滅してなかったっけ?」
「カズマなら全滅しないでしょう、とミサカは一人は帰って来るものと信じます」
「一人で充分だよ?」
「二人で帰って来たら、それはそれで面白い」
「いらないわよ!」
「……黒子、私がいま地獄の底へ向かうとしたら、その路が一方通行だとしたら、どうする?」
「それは質問になっていませんのよ、お姉さま。わたくしの立ち位置は何があろうとお姉さまの隣ですの。地獄ごときを怖れてこの至福を手放す? はっ、そのような愚劣を犯すのは最早、白井黒子とは呼べない、ただのバカですの」
「ちょっ、私が言ってる地獄ってのは比喩でも冗談でもなくって――」
「ですから」
白井の目は据わっている。冗談でも比喩でもなく。
「お姉さまが地獄に立つ時、隣にいるのはこの、白井黒子なのですの」
「……アンタ最近、カズマって男に遭ってない?」
「だ、誰ですのその類人猿は! まさかお姉さま? 類人猿一号に飽き足らず、二号まで――」
「って、違うわ! そういうんじゃないッ! つうか何で男がみんな類人猿になるのよ!」
「男なんて類人猿ですの! お姉さまにはそれが解らんのですの!」
「ああ、もう、いい、わ。……確かに、地獄ごときがアンタをどうにか出来るだなんて、一瞬でも期待した私がバカだったわ」
「では、参りましょうかお姉さま。その地獄とやらは何処に?」
「うるっさいわね! やると言ったらやるのよ! あのバカを地獄に蹴り墜すまでは、止まれないのよ私は! 絶対に許さない! 絶対によ!」
アクセル全開でカズマへの憎しみを迸らせる麦野は、昨晩の顛末を誰にも話していない故に、この激昂の理由が理解されず、乱暴な空転を続ける。初めての敗北と、それをもたらした男に感じ、そして台なしにされた胸の昂りが坩堝のごとく渦を巻き、そして荒れ狂っている。
「麦のん……」
「麦野……」
「むぎの……」
麦野をここまでにさせた『何か』を三人は知らない。それでもこの状況がヤバいのは解る。この状態の彼女をあの男の前に放ってはならない。いずれかの死を以てしか決着しない戦場に、
冷静さを欠いたままの彼女を征かせたら、このチームはリーダーを永遠に失ってしまう。
「アンタたちが行かないってんなら、私は一人でやるだけよ。そう、一人で」
もうダメだ、と三人は思った。
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