過去ログ - 上条「精神感応性物質変換能力?」
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4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/02/22(火) 02:01:23.92 ID:/pndMPNTo
「――ろ……きろ……起きろ……! おい! いつまでも寝てんじゃねえ!」ボゴォ。
「ちょっと! とうまに何するのよ、かずま!」
「ぐはっ」
 蹴り、という乱暴な方法で覚醒を余儀なくされた上条が呻く。激しい喉の渇きと熱の感触が
襲い掛かる。
「とうま?」
「上条ちゃん?」

 布団の中、ボロい天井、心配げな顔で覗き込むインデックスと、やはり心配顔の小萌先生。
そしてその横には見慣れない、人相の悪すぎる男。
「あ……ここ、は? 小萌先生の……? っ、痛てっ……。そ、うだっ……俺は……神裂に……
あれ……?」
「とうま、『丸一日』寝てたんだよ。……私何も知らなかった! あの馬鹿な魔術師を撒いて、
いい気分で喜んでたら……そしたらこの人がとうまを担いでて……」
 インデックスは怒っているのか、赤い目と――赤い鼻をしている。
「もう、大変だったんですからねー。まったく上条ちゃんは、次から次へと――」
「え?」

 壁を背に、大欠伸を放ちつつも、不穏な空気だけは変わらない男が言う。
「覚えてねえか? ま、それもそうか。要はあれだ、完敗を喰ったんだよ、あの姉ちゃんにな。
そんで俺がちょっと邪魔して、拾ってここまで、だ」
 うがー、と噛みつく構えでインデックスが男に向けて吼える。
「迷ってうろうろしてたじゃない! 私とこもえが見つけなかったら!」
「そりゃ仕方がねえだろ? 案内役が途中でくたばりやがったんだ、途中で捨てなかっただけ、
褒めてもらってもいい位だぜ」
「捨て……! そんなことしてたら許さないんだからっ」
 キシャーと威嚇するインデックスを鼻で笑い、あしらう男。
「ええと? あなた方、何をそんなにエキサイトしてらっしゃるんですか? ……ひょっとし
て俺のせい?」
 何がなにやら判らない、が。ここは責任を感じていた方がいいと、本能が告げている。逆ら
うのはやめよう、この二人からは逆らってはいけない風が吹いている。
「そうだよ!」
「だな」
「寝てただけなのに怒られたー!?」
「まあまあ二人とも、上条ちゃんは怪我人なんですからー」
 不幸だー、と。いつもいつも感じているそれが、当たり前のようにここにもあった。

「ま、それはいいや。気になるのはお前の寝言だ」
「寝言?」
「ああ。お前が寝てる間、何度も聞いたぜ。『あと……三日……』ってな」
「そうだよとうま、何が三日なのかな?」
「……三日?……ッ! ……ッ! 制限時間!」
 丸一日寝ていたということはあと、二日。それだけしか時間がない……。
「それは何の制限時間なのですかー?」
「あ、はい。この――」
 ちら、と。とにかく理由をつけ、纏わりついて離れようとする気配の微塵もないインデック
スを諦めの表情で見て、これが、と視線で伝える。

 心得た、と立ち上がる小萌先生。察しのいい人だ。
「さあ! シスターちゃんは先生とご飯のお買い物に行くのです!」
「ごはん!?」
「はいー、今日は重傷の上条ちゃんのためにも奮発して、焼肉に決めました!」
「やき……にく……?」
「その名も豪華絢爛焼肉セット! 量に不満が残ることはないのですー」
 途端、瞳に金色の十字架を輝かせるインデックス!


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